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『なぜ、はたらくのか~94歳女性理容士の遺言~』

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『なぜ、はたらくのか~94歳女性理容士の遺言~』 (加藤寿賀著 2010年 主婦の友社)

15歳から94歳までず~っと現役で働き続けた女性がいます。
本の著者、加藤寿賀さん。
「やることが、いっぱいある」というのが口癖だったそうです。

なぜはたらくのか。はたらく、端を楽にする。ハタラク。
人のために働く。
働けるだけでも幸せ。

就職難が続く現在、せっかくついた仕事にも数年、あるいは
数ヶ月、数日でやめてしまう人もいる。
戦争を経験しながら、94歳まで同じ仕事を続けた加藤寿賀さん。
仕事をえらんでいるんじゃないの?
自分は必死に働いているか? 
・・・そんな問いかけが聞こえてきそうです。

働くとお金がもらえる。
⇒ほしいものが手に入る。

働くとなんだかいい気分。
⇒充実した感じ。

働く事が誰かの役に立っている。
⇒なんだか嬉しい。

働く事と生きてることはイコールかもしれない。

「いやな相手でも、自分の仕事に頭を下げると思えば、
 いやな気持ちは消える。
 お客さんの前では常に笑顔。自分の気分や体調の良し悪しは
 お客さんには関係ないこと。」(本文より抜粋)

接客業をされたことがある人なら、もしかしたら誰しも
イヤな思いは経験してきたかもしれない。

本書では、はたらくことだけでなく、
戦争を経験した著者が、その悲惨さや恐ろしさ、無益さを訴え、
二度と戦争をしてはいけないと何度も訴えています。

個人主義がまかりとおり、自分さえ良ければ…と人を押しのけても
上に行こうとする風潮は、今回の震災直後から、首都圏で起こっている
水や食料などの買占めにもあらわれている様で、悲しくなります。
著者は今よりずっと物もなく、東京が焼け野原だった時代に、
助け合う心、人を思う心をもって、
お互いが助け合って生きてきた。

77の項目に分かれて、一つ一つが2~4ページほどの長さでとても読みやすく
あっという間に読んでしまいました。
目次の題名を読むだけでも「う~む」・・・と、うなってしまう。

・若いうちに苦労したから、今がある。
・自分の身に付いたものは、自分を裏切らない。
・コツコツが結局、いちばん強い。
・楽しみをもちなさい。
・何があっても乗り切って。後で笑って話せるように。
・生かされているからにはきっとそれだけの理由がある。
・明日は明日の風が吹く。
・「願い」は叶わない、でも「思い」は通る。強く思っていることは必ず通るんだ。叶うんだ。
・どん底まで落ちたらその底を蹴って浮かび上がってくればいい。

気軽に手にとって、気軽に読んで、そしてじっくり考えてほしい。
なぜ、はたらくのか。

本を読んでいるというより、おばあちゃんの横で
話をきいて自分がうなずいている・・・そんな気分になる一冊でした。
もう他界しているおばあちゃんに無性にあいたくなりましたぴかぴか(新しい)

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すくらむ裏手の二ヶ領用水沿いに、今年も桜が咲きました。
冬の後には必ず春が来る。
「つらいことと楽しいことは交互にやってくるもんだ」と、
加藤寿賀さんの声が聞こえてきそうです。
被災地にも少しでも早く春が訪れるよう強く強く思います。
必ず必ず叶うように…


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