テーマ本の紹介
『ワークライフシナジー 生活と仕事の〈相互作用〉が変える企業社会』

すくらむ21インターンシップ生

書籍基本情報


「ワークライフシナジー」
生活と仕事の〈相互作用〉が変える企業社会
大沢 真知子 著  岩波書店 2008年

書籍の内容紹介と論評

 1日の多くを仕事に費やし、私生活を犠牲にしてしまう事によりワーカホリックの状態となり、精神疾患を患ったり、強いては家庭崩壊や過労死、自殺する人が増えてきて、近年、「仕事と生活との調和」を意味する「ワークライフバランス」という言葉が広く知られるようになってきた。
 しかし、本書では、「ワークライフバランス」ではなく、仕事と生活のどちらにも欲張り、その両方を充実させることで「相互作用・相乗効果(シナジー)」を生み、仕事と生活両方の「質」を向上させるという、「ワークライフシナジー」について述べられている。
 前半では、ワークライフバランスという言葉が生まれた背景や日本の仕事の現状が述べられている。今日の日本では、定時までに仕事を終わらせ早く家に帰る社員よりも、長時間働く社員のほうが、会社に貢献していると見なされていて(自分はまだ実際に社員として働いたことはないので実感はしていないが)、そこに問題があるとしている。そのため著者は、労働時間を削減することで、社員の発想力を高め、業績の向上(シナジー)が期待できることを、実際に労働時間を削減した企業を例に挙げて述べている。
 後半では、ワークライフシナジーを実際に生活に取り入れるにあたって、働く側の意識を変えていくことの重要性や、自分の価値観を見直すことが、仕事と私生活のバランス感覚を磨くことにつながると述べている。
 ワークライフバランスが叫ばれ始めた背景から具体的な考察まで書かれているので、最近ワークライフバランスという言葉を知ったばかりの自分には、この問題を考え始めるきっかけにするには良い本だった。だが、日本の雇用形態の現状や社会制度など、学生である自分にはまだ理解しきれない部分もあるので、社会人となった際はあらためて本書を読み、ワークライフシナジーについて深く考えたいと心から思った。


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