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『素敵にサイエンス 先生編 ―かがやき続ける女性キャリアを目指して』

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『素敵にサイエンス 先生編 ―かがやき続ける女性キャリアを目指して』
(田中若代著,近代科学社,2009年)を読んで

理系分野の奥深さと広がりを感じる一冊です。
本の中に登場する彼女たちの毎日は、
喜びと感動に満ち、生き生きとしていて
どの先生もすごく熱心で、理科が大好きで、楽しそうです。

例えば、本書に登場する先生がこんなことを言っています。
「調理」という作業や技術は、経験をもとに発達してきたものだけど、
その過程には、化学、生物学、物理学が関係し、知らず知らずのうちに
私たちは、こうした科学的根拠に基づいた知識を使って調理をしているのだと。
洗濯における汚れ落ちの理論、衣服保管の整理学、環境問題など
家政学では自然科学も学ぶそう。
理科の先生というと小学校は全教科なので女性の先生も多い、
だけど中学、高校、さらには大学と進学するとどんどん男性
教員だらけになっていく、、のです。

先月、理系セミナーのワークショップには
小学生~中学生の子どもたちが参加してくれました。
身近な理系の職業についてたずねたら
「医師」「看護士」「プログラマー」「薬剤師」「教員」
など身近にいる親や先生の仕事について答える子が多く、中には
「お父さんが理系の仕事をしているみたいだけど、、、
 仕事の中身や話を聞いたことがない」とか
「仕事を知る機会がないから、わからない」
「実験教室は好きだけど、理科のテストは苦手」
「数学ができないから理系に向かないと思う」
という声がありました。

この本は、世の中にある職業について少しでも具体的に知りたいなとか、
これから理系に進もうか、それとも文系に進もうかと迷っている人、
理系に進んだけどこの先どうしようかなぁとぼんやり考えている人や
子どもの進路を考えている保護者の方、
教員を目指す方が読むと、きっと前向きな気持ちになれます。

キャリア教育だとか職業体験だとか、メディアの中にも
理科実験や仕事場見学、工場見学など、職業に触れるようなものはありますが
この本とこの本のシリーズでは、
さまざまな角度から「働く」ことについて考える中で
職業のもつ多様性、職業が人生に与えてくれる「プレゼント」
に気づくことができるはずです。

このシリーズは、他にも次の2冊の本が既に出版されていて、
それぞれとても読み応えがありました。

●素敵にサイエンス 研究者編―
 かがやき続ける女性キャリアを目指して
 女性のための理系進路選択 鳥養 映子 著

●素敵にサイエンス 企業編―
 かがやき続ける女性キャリアを目指して
 女性のための理系進路選択 中村 立子 著

今までの理系のイメージとは異なり、読みやすく、
そして、どの女性もしなやかに輝いているなぁという印象を
読み手に与えてくれます。
よろしければどれか一冊読んでみませんか。


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