テーマ本の紹介
『阪急電車』

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現在放送中のドラマ『フリーター、家を買う。』の
原作者である有川浩氏の人気小説です。
映画化も決定しているので、ご存知の方も多いと思います。

「片道わずか15分のローカル線で起こる小さな奇跡の数々」が
心をすっきり、ほっこりと温かくさせてくれます。

日々、電車に乗っていると

電車の中で席を譲った・譲ってもらった。
子どもを抱っこしていたら隣の人に話しかけられた・子どもを抱っこしている人に話しかけた。
ぶつかってしまってにらまれた・ぶつかられて思わずにらんでしまった。
ベビーカーを電車に乗せるのを手伝ってもらった・手伝った。
隣に座っている人の会話が耳に入ってきて思わず聞き入ってしまった。
同じ車両内で乗客同士のケンカに遭遇してしまった。
急に体調が悪くなりうずまっていたところを助けてくれた・具合が悪そうな人を助けた。
乗り換えや、場所のことを聞かれて案内した・知らない土地で乗る電車を迷っていたら通りがかりの人が教えてくれた。

というようなことが、ありますよね?

この小説の中でも、
たまたま同じ電車に乗り合わせた登場人物同士が
ほんの少しのきっかけによって、
ほんの少しだけお互いの人生を交錯させます。

例えば・・・
付き合っている男性が些細なことですぐにカッとなり、
暴力を振るわれること(本文中に文言は出てきませんが、これはデートDVということになりますね。)
に悩んでいる大学生が、電車の中で彼ともめている様子を見ていた
孫を連れた女性から「やめておけば?」と一言声をかけられ、
そこから彼との関係を終わらせようと決心する。

その決心が揺らぎそうになった時には、
電車の中で、前に立っていた高校生たちの話を聞いて、また決心が固まる。
彼と別れた大学生が、今度はたまたま乗り合わせた女性を助け、
その女性は大学生の言葉をきっかけに変わっていく決心をする。

親友でも、家族でもなく、たまたま電車に乗り合わせた人からもらう特別な‘何か’が
それぞれの登場人物を動かしていく様子は
とても新鮮で、でも自然なことのようにも思えてきます。

最近は電車の中でも音楽プレーヤーを聞き、携帯電話や携帯ゲームをしている人が
非常に増えてきていますが、たまにはイヤホンをはずし、周りを見渡しながら電車に乗ってみると
たとえほんの少しでも自分を変えてもらえるきっかけに出会えるかもしれない
と思えるそんな小説です。

ぜひ電車に揺られながら、イヤホンをはずして読んでみてください。


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