かわさきの職業人インタビュー(田中愛華さん)

安心・安全な保育~園児の笑顔で保護者を応援~

すこやか溝口保育園
保育士 田中 愛華さん

 すこやか溝口保育園は今年で開園して3年目の施設で通常保育のほか延長保育、障害児保育を扱っており、田中さんは主に0歳児の保育を担当している。園児と遊んだり、生活全般のお世話や成長記録記入など業務は多岐にわたる。

人生は一度きり~園児とともに成長する~

 田中さんが保育士という仕事を選んだきっかけは高校生の時である。一般企業で働くことを漠然と意識しながら大学の受験勉強をしていたが、「一度きりの人生でこのまま進んでいいのか?」と自らに問いかけ「本当にやりたいことをやろう!子どもと関わる仕事がしたい!」と進路変更を決意。保育科のある大学で学び、3年前にすこやか溝口保育園へ就職した。
 田中さんが仕事をする中でやりがいを感じるのは、園児の成長を感じられた時だと言う。「入園当初からひと月ほどは、何もできず泣いてばかりいた子が次第に笑顔を見せてくれるようになったり、保育園に来るのを楽しみにしている様子を見せているのを知れると嬉しい」「歩けなかった、しゃべれなかった子が段々と歩けたりしゃべれるようになっていくなど、成長が毎日みられることがやりがい」と語っていた。親と離れて生活するはじめての環境で、園児は不安がってしまうので、保育士はなるべく落ち着いた対応をするのが大事だそうだ。もし園児が泣いてしまったら「大丈夫だよ」という言葉よりも、「そうだよね、さびしいよね」と共感し、心に寄り添ってあげる。そうすることで園児たちも保育士たちに心を開いてくれるようになる。
 運動会やクリスマス発表会で保護者の方から、「こんなに成長していたなんて知らなかった。ここの保育園に預けて本当に良かった」という言葉を頂いたときは、「この仕事をやっていてよかったな、と思いました」と話してくれた。

支え合う環境

 現在、育児に積極的な男性が増えてきていると言われているが、実際に田中さんがお仕事をしている中でもそう感じる場面があると言う。送り迎えに来る保護者は、母親と同じくらいの割合で父親もいるらしい。運動会のイベント準備などの手伝いに参加してくれたり、「便秘の時は何を食べさせればいいのか?風邪の時はお部屋を何度に設定するのがいいのか?」と具体的な質問をしてきてくださることから、普段から育児に積極的に参加してくれていることがよく分かるそうだ。
 働く父親・母親にとって保育園とは大切な子どもを預かってもらうための場所である。子どもが毎日笑顔で保育園に通ってくれるからこそ、安心して働けるのだ。「保育園は地域の活性化を陰で支えている場所」と田中さんは語っていた。

真っ直ぐ、明るい未来へと

 今後について何か希望していることはあるか、と質問すると、「すこやか溝口保育園のことをもっと地域の方に知ってほしい」と田中さんは答えた。「園庭開放や園内開放を始め、地域の方に開かれた保育園をめざし、交流をしていきたい。川崎には子どもが多い。だからもっと犯罪のない町になって欲しい。そうすれば子どもが安心してすくすく成長できる町になる」とおっしゃっていた。
 大学では「性別で分けない教育」を学んだという。地域との交流を増やしていく中で、保育園と地域が普段から「性別にとらわれない教育」に力を注いでいけば、より子どもが成長できる環境になっていくのではないかと思う。
将来は自分の子どもが欲しいと言っていた田中さん。パートナーにも積極的に関心を持つよう希望していた。「しっかりと働いて、休みの時には子どもとも一緒に遊んで欲しい」と、日頃育児に積極的なお父さん方を見てきている田中さんらしい答えだった。
 若者に向けたメッセージをお願いしたところ、「仕事を何にしようか悩むかと思いますが、まだまだ若く可能性がたくさんあるので、自分の好きなことややりたいことに向かって努力して頑張ってください」とエールをいただいた。

編集後記

 自分としっかりと向き合った田中さんであるからこそ、園児や保護者から必要とされるこの仕事を見つけることができたのだな、と今回の取材を通して感じることが出来た。保育士という小さな子どもを預かる大変な仕事は、決して中途半端な思いで続けていくことはできない。今の私たちは「早く内定が欲しい」「安定した就職がしたい」と焦りがちで自分の本当にやりたいことを見落としているのではないだろうか?社会人の準備をしている今こそ、しっかりと自分と向き合い、どんな仕事がしたいのか、どんな仕事が自分を必要としてくれるのか考えたい。

取材日:平成27年8月27日
取材者:森亜美 宮崎美穂 寺田裕也

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