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平成28年度 相談員向け公開研修「さまざまな障害のある方から受ける相談への対応」

レポート :
日時 平成28年12月3日(日)13:30~15:30
場所 すくらむ21 4階 多目的室
参加者 15名
講師 稲富正治氏 (川崎幸クリニック 臨床心理士)
レポート
 平成28年度相談員向け公開研は、稲富正治氏をお招きし「対人援助~さまざまな障害のある方への対応~」をテーマについてお話いただきました。
 前半は、「対人援助場面でも、基本的にコミュニケーションはズレるもの」ということを前提に、そのズレの原因は何か、また、ズレを少なくするために援助者側にできることは何かという点について学びました。
 具体的には

  1. 普段からの心理的な疲れ(自分の疲れに気づき、心の癒しが大切)
  2. 心の余裕のなさ(いつの間にか結果を焦ってしまう原因になる)
  3. 理解力の問題(心理的特性、障害特性等への理解力不足の問題)
  4. 伝える能力の低下(聴くことは伝えることでもでもあり、伝え上手であることが大事)
  5. 人を信じられない心(本人の言葉に立ち戻って聴いてあげることが大事)
  6. 自己中心的な発想(自身の視野の狭さを認める必要がある)
  7. 考え方の柔軟性の乏しさ
  8. 自分の言動に対する無自覚さ等

これらの項目について実践を踏まえて説明していただきました。
 次に、その対人援助場面において、「病理」が入ってくることで対応は難しくなることを学びました。稲富氏からは、「病理」が入ってきた場合にポイントとなるのが「リハビリ」の考え方であって、例えば、足の怪我をした時に行うリハビリと同様、心のリハビリにおいても、今の自分の状態+(プラス)少しの痛みを伴う動作を加えることで徐々に元の状態に戻していくという考え方が大切になるとのお話がありました。
 また、相談者の問題行動をやめさせることばかりに目を向けると、彼らの気持ちの収めどころを奪うことにもなりかねない。よって、症状や問題行動がなくならなくてもよいことを援助者側が受け入れ、冷静に応じる必要があることを学びました。
 後半は、援助者に必要な基本姿勢でもある「傾聴」「共感的理解」「肯定的関心」についてのお話や、援助者と相談者との葛藤を大事に、共に揺れることの重要性を学びました。
 最後は、4~5人のグループに分かれ、これまでに稲富氏が受けられた相談事例についての検討を行いました。援助者として大事なことは、「関わり続けること」、そして、相談者を受け入れ「共感」することだということを教えていただきました。

 

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