H20年度 かわさきの職業人インタビュー

ぬくもり工場発のカミ技

情報印刷株式会社
営業部部長:蔵並良次氏

現在のお仕事の内容はどのようなものなのですか。

創業31年目に入りました。始めの10年位は印刷会社からの受注を行っていました。印刷をするだけの仕事でした。モノクロのみからの取り扱いが始まり、今はフルカラー印刷も承っています。今は、製作からすべての生産体制を整えています。なぜ制作をするようになったかというと、通常依頼主様からお預かりするフロッピーの中身が依頼と異なるものが入っていることがあるためで、内容を確認しながら必要なときには修正を社内で行い、印刷に進む環境を整えることで納期を短縮するということがデジタル化するにあたって必要になってきたからです。

現在のお仕事の魅力はなんですか。

作られているものを売るだけではなく自分で作るという仕事に携わりたかったので、この仕事を選びました。
お客様のイメージを形にすることは難しいことだけれど、やはり作り手になって働きたかったし、お客様からのイメージをよく理解するためには経験を積み、たくさんの紙やインク、印刷の種類を知り、お客様のこんなイメージがいいというものになるべく近づけてご提案することがこの仕事の魅力だと思います。

職場の雰囲気はどのような感じなのですか。

私たちの会社は、大きく分けて管理・営業・製造の3つのセクションからなっています。雰囲気はそれぞれの部門で異なりますが、全体的には明るくてお互いに連携しあいながら工場全体で動いているので良い感じだと思います。現在は営業のスタッフでも製造部門にいたものもいますし、納期のある仕事ですので営業としても製作工程のことも考えながら仕事をしています。

印刷会社・工場というと男性が多く働いているイメージがあるが、女性の職員は活躍されていらっしゃるのですか。

工場を見学していただければわかりますが、女性も多く働いています。各セクション1人以上配置しています。若い方も働いていますし、特にデジタル化により従来の職人的作業が減って、機械を扱う知識とスキルが逆に求められており、そういった点では力仕事や経験年数だけに左右されるような仕事はだいぶ減ってきています。比較的大きな印刷物の場合、用紙を扱うのも体力がいるのですが、非常に元気に現場で活躍している若手の女性もいますよ。

女性の仕事ぶり、持ち味についてどのようにお考えですか。

例えば男性と違って、細かい作業を丁寧に取組まれたり、それも継続してじっくり同じ成果を出す力があるところです。最後の納品物のカウントや確認作業などについてはミスに女性がぱっと気づいてくれるということで助けられたということも多々あります。また、私たちの会社では社長の意思で全員が日報をつけていますが、女性は必ず毎日きちんと出してくれているそうですが、男性はさぼるものも多いそうです。

逆に男性の仕事ぶり、持ち味についてはいかがですか。

営業は男性が多いのですが、とりあえず仕事をとってこようという考えで進めるので物事を大きく考えることができます。

なぜ、この会社に就職されたのですか。

もともとは経理・税理士になりたいと考えていました。しかし、ハードルが少し高かった為、親戚が働いていた印刷業を身近に感じて就職しようと決めました。もともとは別の印刷会社で働いていて、開業をしようと考えていた頃、現在の社長に一緒に働かないかと声をかけてもらったのがここで働くきっかけです。

実際に仕事をしていて楽しいことはなんですか。

目標を立ててその目標を達成、クリアできたときに喜びを感じます。私たちの会社では2月~4月は業務の依頼が多い時期なのですが、納期のあるものと納期があいまいなものもあるので、その調整を営業はお客様に失礼にならないように印刷のスケジュールなどを考慮しながら進めます。
例えば、大学のシラバスなどのお仕事は、この日までに出来上がっていないと厳しい。しかし、原稿は多くの大学の教授が作成するため原稿がすべて揃うまででは印刷は開始できません。
しかし、期日までに出てこない原稿もあるので、納期と原稿集め、工場の印刷スケジュールと毎年にらめっこしているという状態が続きます。それでも仕上がってお客様に喜んでいただくと嬉しいです。また、新たな取り組みとしてアマチュアの漫画家の方々の本を小部数から印刷するという仕事も始めています。現状に満足せず会社としても新しい取り組みには新しいビジネスチャンスにつなげようとチャレンジしています。

逆に仕事をしていて辛いことはなんですか。

数字関係ですね。やはり数字が出ないと管理職としては辛いです。

その辛さを乗り越える方法について教えてください。

とにかく次の仕事へ取組むことです。営業の場合は数字に直結しますので大変なことが多いのですが、私の場合、30年の勤続経験の中で、始めの10年は現場で印刷業務を担っていたので、どうやって商品が印刷されているかを知っているという強みがあります。そのためお客様の相談に乗りやすいし、知識も豊富です。営業職の場合、断られることも多々ありますがそれは営業職である以上苦に感じません。逆に、新しい仕事を得る喜びがあり、仕事がいただけたらより大きなありがたみを感じることができます。

御社では環境に対して、どのような対策をされていらっしゃるのですか。

紙の種類についてはお客様の依頼によって決められることなのでなかなか難しいのですが、インクについては、ソイインキ( 大豆油使用インキ) を使用しており有害になる原材料を使わないようにしています。水にインキを含ませるアルコールもISO14001の法令準拠を行っています。

川崎という地域について仕事をする上での魅力を教えていただけますか。

とにかく都心が近いということですね。また、当社は川崎・横浜エリアをメインとして狭い範囲でお仕事をさせていただいているため都心では少しでも他より安いかどうかで仕事が決まるところが多いのですが、川崎でいただくお仕事は、人と人とのつながりや関係性で継続して選んでいただくお仕事も多いです。私たちの会社は大量印刷というより小部数から注文ができる、アレンジもなるべくお客様の希望を叶える形でコンパクトに柔軟に仕事をすることができるという強みを評価していただいています。

私たち学生がこれから就職するにあたって必要となることは何ですか。

入りたい企業について強い思いを持つこと。そして、自分が今まで何をやってきたのかを自分の経験や体験を元に自分の言葉で話せることが大切です。例えば、私はミニバスケットボールのコーチを長年しているのですが、子どもたちの成長が非常に嬉しいです。教えることのやりがいも感じています。ぜひ、これから頑張っていってください。

取材日:2008.8.28
取材者:千葉淑江、戸佐奈保子

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