H24年度 かわさきの職業人インタビュー

助産師の愛情あふれる憩いの場で気軽に相談を!

しゃべり場 鈴木寄里枝(すずき よりえ)さん
田中 桃代(たなか ももよ)さん

コミュニケーション・サロン「しゃべり場」は、自分のこと、家族の健康、育児について不安を抱えている人が1人で悩まず、問題を一緒に解決していく仲間を見つける場を作ることを目的とした場だ。鈴木さんと田中さんは、助産師としての経験を生かしながら「しゃべり場」の代表として活動されている。お二人に、助産師の経験を生かした地域での活動についてお話を伺った。

(写真左:鈴木寄里枝さん 右:田中桃代さん)

開放的な集会所

しゃべり場の活動について教えてください。

田中さん「参加する人が主体となり、あらゆるライフサイクルでの女性の悩みや不安を話すことで一歩先にすすんでもらえたらと考え、しゃべり場を開設しました。つまり、私たちとお客様とで協力をして、ここを活用していくということです。また、特技を活かしたくても場所がなくて活かせていない人のために、場所貸しも考えています。みんなで教えあうことで、その方の自立に役立てればと思っています。「しゃべり場」は毎週木曜日が自由におしゃべりをする日です。木曜日以外での活動内容はご相談ください。集団指導や出張での相談も受け付けます。」

しゃべり場を始めたきっかけは何ですか?

鈴木さん「『60歳を過ぎたら社会に貢献』という桃代ちゃん(田中さん)の言葉をいただいて、自分の助産師としての経験を社会や母親たちの役立てたいと意識しました。」

しゃべり場のやりがいや面白さについて教えてください。

田中さん「人と話すことによって、心のもやもやが少なくなったり、来てよかった良かったなぁって思ってもらえるように取り組んでいます。対面式なので、表情や反応を見ることができます。相手が言ってきたことでこちらが分からないこと、知らないこともあるんですよ。その時は、後から自分で調べてその人に伝えることができます。」

反対に苦労したことはありますか?

鈴木さん「しゃべり場を立ち上げた目的をお客様に理解していただき、来てくださるよう常に創意工夫を心がけながら何事もやっていかなければならない、というのが苦労といえば苦労です。」

頼まれたことには全力で取り組む

お二人のこれまでのキャリアをお聞かせください。

田中さん「新潟の総合病院に3年勤めたあと川崎に戻り、川崎市、横浜市など、保健所でお母さんに関係する健康相談、産後の検診、新生児訪問、避妊相談等々に約15年間、関わってきていました。そして看護専門学校に15年間教員として勤めた後、東京のクリニックで思春期や女性の健康相談に関する電話相談の仕事をしています。」
鈴木さん「私は28歳で結婚するまで順天堂大学病院に勤務、退職後も東大助産師学校の依頼で助産師学生に研究について教えていました。嫁ぎ先が写真屋だったので、新たに写真学校に入学し、その知識、技術を学ぶことで家業を盛り上げてきました。また、赤ちゃんや子どもの撮影時は助産師としての知識、技術が大いに役に立っています。」

働くうえで大切にしていることは何ですか?

鈴木さん「興味本位では決してこの仕事は出来ないと思います。常に愛を持って接しなければいけません。」
田中さん「積極的に関わっていくという姿勢ですね。人から頼まれたことはできる範囲で全力に取り組んでいます。」

これからやりたいことなどあればお聞かせください。

鈴木さん「産後には色々なトラブルが起こります。育児に一生懸命になり、母親への配慮がおろそかになります。産前から、その対応方法を知っておく必要があります。私は産後のケアの方がもっと大切だと思います。少人数での、産前・産後の学習会をやりたいと考えています。」
田中さん「女性が自分自身で考え選択し行動できるよう、皆さまと一緒に情報提供、啓発活動をしていきたいと考えています。」

自分の立っている位置を把握すること

子育てを通して学んだことはありますか。

鈴木さん「親は子どもたちから教わることがあります。子育てを通して自分自身が成長することができました。感謝の気持ちでいっぱいです。子どもの学校教育のなかでの成長過程、社会性、自立性について学べました。」

ワークライフバランスのとり方についてアドバイスがあればお聞かせください。

鈴木さん「オーバーワーク、生活習慣の偏りが大敵です。自分の限界を知るということがとても大切です。ストレスはためずに気持ちは常にプラスに考えなければならない。そして周りの人たちもそれに気づいてあげられる優しい心を持ってください。」

では、出産と子育てについてのアドバイスはありますか。

鈴木さん「母親になる人が、今どういう位置に立っているのか、今後のあるべき姿、自分が考える出産・子育てについて、把握・認識することが大事だと考えます。そのためには情報の選択も必要です。」

取材を終えて

鈴木さんと田中さんの会話はとても和気あいあいとした雰囲気で、私達インターンシップ生にも分かりやすく話していただきました。助産師としての経験があるからこそ、女性のことを真剣に考え、話してくださり、今まで知らなかったことを知ることができました。また、お二人はしゃべり場を訪れる方が何を望んでいるのかをしっかり考えて接していると思いました。出産や子育ての事を熟知している人生の先輩が集うしゃべり場は、子育てに悩みを持つ人にとても参考になると思います。しゃべり場を訪れることをおすすめします。

(取材日 2012年8月24日)
担当:井口・唐鎌・川上・高士・原

~コラム~

◎お気に入りの図書は?
年齢とともに読む本が変わります。漫画ですが「ガラスの仮面」(美内すずえ 白泉社)です。この本は、いかに自分が与えられた役割になりきるか、相手の立場になって考えることで気づき行動していきます。そこから教えられることはとても多いです。「現代のエスプリ」「こころの科学」も良いですよ。(田中さん)

◎おススメ子育てグッズ
昔ながらの1本のおんぶひもですね。時代とともに改良されていますが、子どもにとっては親と同じ体勢になる昔ながらの「おんぶひも」が私は良いと思います。それから車輪が大きな乳母車がイチオシです。道路状況による振動や異物への突っかかりも少なく、高さがあるので照り返しが少なくてとても良いです。(鈴木さん)

 

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