H24年度 かわさきの職業人インタビュー

たくさんのアイデアで新たな風を! ~地元で愛される店作り~

川崎屋東照(かわさきや・とうてる)
岩瀬純己(いわせ・じゅんこ)さん


川崎屋東照は大正2年の創業の老舗和菓子屋さんで、川崎市では数少ない「100年企業」の一つです。岩瀬純己さんは前社長との結婚を機に店の経営に携わるようになり、現在もお店全体を総括するお仕事をなさっています。今回私たちは岩瀬さんに会社の意思決定の場で働く女性として仕事と家庭の両立をどのようにされていたのか、また東照さんでの女性の就労状況などについてお話を伺いました。

地元のお客様に利用してもらいたい!

会社全体のお仕事内容について教えて下さい。

部署などはありません。全体の仕事としては日常的な販売、販売に関わる事務、お得意様への営業などを行っています。商品は職人さんが工場で作っています。

商品に何かこだわりはありますか

小豆や砂糖などの原材料は大事なのでこだわりますね。とくに小豆は北海道産の品質の良いものを使用しており、輸入品は使っていません。

川崎市で店舗を展開されていらっしゃいますが、川崎へのこだわりはありますか。

市内で地元のお客様に利用していただくということに力を入れています。「川崎屋」という名前も三代目から四代目に代わるときに、もっと地元のお客様にアピールしていこうということで付け加えました。

家事と育児の両立には周りの力が大切!

岩瀬さん自身はどんなお仕事をされていますか

店舗で従業員の身だしなみや菓子の並べ方のチェックのほか、接客なども広く行っています。特に従業員の育成には力を入れています。

今まで仕事をしてきた中で一番喜びを感じたことは何ですか。また逆に苦労されたことは何ですか。

喜びを感じるのはお客様においしいと言って頂いた時ですね。あと新しく出店したときです。家族旅行などの子供と出掛ける時間を確保するには仕事を調整しなければならず苦労しました。

職場復帰についてはどのように考えましたか。

母や会社の人など、手伝ってくれる人がたくさんいましたので問題はありませんでした。仕事と家庭の両立も、周りのサポートのおかげで特に苦にはなりませんでした。私自身の仕事は、休日は特になく合間を見て休むというスタンスをとっていますが、子どもが小さいうちは子育てを優先していました。特に幼稚園から小学校3年生くらいまでは大変でしたが、同居している家族がいたため、自分の時間がなくても助けてもらえました。やはり同居していることが強みになります。

お店では女性も大活躍!

職場で女性の従業員の方はどれくらいいらっしゃるのか教えていただけますか。

だいたい30人ほどいる従業員のほとんどが女性です。販売員は女性が多く活躍していますが、工場でも働いています。職人にも女性が2人います。また、店長は皆女性です。

女性従業員さんの年代、多い雇用形態を教えていただけますか。

パートは、上は60歳代の方から、50歳代が1人、40歳代が3人おりますが、それ以外は専門学校を卒業した20歳代の人です。また、ほとんどが正社員です。

女性従業員をこれから増やしたいですか。

男性ばかりだと、仕事が凝り固まったものになってしまいがちです。そこに女性従業員を取り入れることで、柔軟な発想が生まれるので今後も増やしたいと思っています。

☆コラム☆ おすすめの書籍教えてください!!


心に残った本は、上杉鷹山の歴史書です。経営に携わるようになってから読むようになりました。そこから学んだことは、皆がよくならなければ財政はよくならないことです。何か迷った時には、先人の知恵が役に立ちます。特に歴史書の人物伝などをひも解いてみてはいかがでしょうか。また季節のお菓子に関する情報収集のために俳句、茶道の本を定期購読しています。

素直な気持ちを持って!

岩瀬様の経験を踏まえて何か中高生へのアドバイスはありますか。

社会では人とのつながりが大切なので、社会人の先輩に気に入ってもらうためには素直な気持ちが必要です。またやろうと思えば何でもできるという気持ち、やる気が大切です。

取材を終えて

今回インタビューさせていただいた川崎屋東照では、多くの女性が活躍しており、地元の方々に愛されるお店を目指されています。そして岩瀬さんは女性従業員を積極的に取り入れることで新しい発想が生まれると考えており、東照では従業員が試食することで女性の反応を見ています。また岩瀬さん自身の家事と仕事の両立については、「同居している家族の協力が大きな強み」だったとし、家事や育児を女性に押し付けるのではなく家族で一丸となって協力し合うことが、女性が働き続けるために大切なことだと思いました。

これから進路選択をする中高生に「やろうと思えば何でもできるので、やる気を持つことと素直な気持ちを持つことが必要」だとアドバイスしてくださったように、やる気と素直な気持ちを持ちつつ性別にとらわれずに自分のやりたい仕事を見つけていってほしいと思います。

(取材日 2012年8月22日)
平林佑太、秋元梨花、小澤晴香、小田川和貴、美齊津明澄

 

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