災害時、一人の知識では乗り越えられない。
一人で出来ることには、限りがあるから、平時からのネットワークを。
防災(危機管理)分野の組織や部署において、少しずつ増えてきたとはいえ女性の職員の割合は男性と比べると少ない実情があります。災害時に備えて、女性職員のネットワークを事前に作っておこうという川崎市男女共同参画センターの呼びかけに応えてくださった団体や職員の方が参加して研修を通じて学びを深めたり、顔の見える関係づくりと情報交換、知恵の出し合いをしています。

この取り組みの始まり
令和4(2022)年度に当時の川崎市危機管理本部の職員の方の協力を得てスタートしました。女性の職員が災害対応でどのようなことに直面するのか、不安に思うことや平時に取り組めたらいいと思うことなどを互いに共有できる場や横のつながりづくりができたらと2回ほど対面で意見交換する機会を設けました。その際に参加した職員の方の声で、令和6(2024)年度からは他の団体や機関で防災を担当する、被災地への支援経験のある方にも経験談を分かち合っていただく形で研修とワークショップを組み合わせて実施することになりました。
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令和6(2024)年度
| 日時 | 8月29日、2025年2月20日 |
|---|---|
| 場所 | ①川崎市立中原市民館 第6会議室②すくらむ21 |
| 参加者 | 川崎市の危機管理部門に所属する女性の職員、 危機管理部門に配属された経験のある女性の職員 24名 |
| 講師・ファシリテーター | ①上園 智美さん(防災士・日本ミクニヤ株式会社所属) ②岡澤 尚美さん(福井県防災安全部 理事) |
| 内容 | ①災害対応業務に従事する立場の女性同士が情報共有し、横のつながりをつくることで、今後の業務連携しやすい関係づくりにつなげることを目的に意見交換会 ②研修「能登半島地震における災害対応業務を経験して気づいたこと〜女性の職員が力を発揮していくための土壌づくり〜」と意見交換会 研修部分は講師の協力を得て、録画し、市職員の危機管理部門の方にもご覧いただいております。 |
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令和7(2025)年度
| 日時 | 10月21日、2026年2月20日 |
|---|---|
| 場所 | ①すくらむ21②川崎市総合自治会館 会議室 |
| 参加者 | 川崎市の危機管理部門に所属する女性の職員、 危機管理部門に配属された経験のある女性の職員 16名 |
| 講師・ファシリテーター | ①上園 智美さん(防災士・日本ミクニヤ株式会社所属) ②藤田 昌子さん(内閣府男女共同参画局 総務課 専門職) |
| 内容 | ①ワークショップ「避難所における相談先を伝えるポスターの展開方法についての検討&避難所における案内サインについての検討」を行いました。市民意見の共有、被災地での実際のサインの様子を情報提供、デザイン・記載内容について市内避難所で利用するには、ということを前提に具体的なデザイン内容やサインの役割について意見出しを行いました。 ②研修「男女共同参画の視点からの防災・災害対応」とワークショップ「川崎市で実践するためのアクションプランについて」を実施しました。研修部分は講師の協力を得て、録画し、市職員の危機管理部門の方にもご覧いただいております。 |
振り返り
災害時を想定した心配事やそれぞれの事情や取り組み課題を共有するとともに、災害時には通常の業務の枠や発想ではとても対応できないような状況に見舞われることもあることを見据え、顔の見える関係を今後の日々の業務へ活かしていくためのきっかけづくりとして研修会を企画しました。災害対応に携わる女性の職員の抱える不安についての意見交換したり、女性や多様な方の声が届いていないことが、課題を見えづらく把握しにくくしている面があることも共有しました。
被災地のレポート等を読むと、これまでの災害では、子育てや介護等の家庭責任を有する職員が、災害対応業務と家庭との両立について大きな困難を抱えたことが報告されています。子育てや介護等を行っている職員が災害対応業務に躊躇なく参画でき、職務遂行を可能とする仕組み、家族のケアについての支援の整備が必要だと感じました。
この企画では、それぞれの分野や立場で普段やこれまでの活動の紹介、今後こんな対応ができたらいいという意見を交わしながら、『平時にできないことは災害時にはもっとできない』ということを意識しながら、女性の職員が顔の見える関係で普段も災害時にも支えあえるネットワークをつくるきっかけの1つになっていると思います。ネットワークは一朝一夕では出来ないため、この取り組みはこれからも続けていきたいと思います。
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