川崎市男女共同参画センター(すくらむ21)

川崎市男女共同参画センター
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2013
26Nov

かっこいい。かわいい。を楽しむことが世の中につながる。
― 藤原新さん(㈱MOONSHOT、1sinデザイナー)

  • 環境・農業、国際・まちづくり起業

藤原新さん(㈱MOONSHOT、1sinデザイナー)


 見出しの言葉は、藤原さんの立ち上げたファッションブランド「1sin(イッシン)」の活動理念だ。ファッションを理屈抜きで楽しむことが社会貢献につながる、その新鮮さや喜びを皆に知ってもらうための活動をしている。
藤原さんは現在、法律事務所で働きながら株式会社MOONSHOTを経営し、オリジナルブランド「1sin」を立ち上げ、デザイナーとして活動している。「1sin」は現在、東日本大震災の復興支援活動「one stitch one hope project」を展開、この他にも、宮城県南三陸町にある帽子工場のオリジナルブランド「GRASSROOTS(グラスルーツ)」の立ち上げに、ディレクターとして携わっている。

自分と関わる人みんなに幸せになってほしい

 藤原さんは学生時代、これといった目標もないまま法学部に進学した。さまざまな法律の仕事がある中で、自分はどれを選択するかを考えたとき、勝ち負けがはっきりすることが多いであろう弁護士の仕事は、自分に向いていないと感じたそうだ。藤原さんは、まちの法律家として多岐にわたり法律を扱う司法書士の仕事に興味をもった。就職先は、代表ひとりのアットホームな司法書士事務所で、頼まれた仕事は何でも引き受けるスタンスだった。
事務所には様々な事情を抱えた人々がやってきた。藤原さんの仕事は、人の生死や権利、未来に関わる責任の重いものだった。規模の小さな事務所だったため、藤原さんは欠かせない存在となった。やりがいを感じるこの仕事に真剣に取り組み、困った人々にたくさん出会っていくなかで、だんだんと「他に自分でもできることはないか。人の役に立つことはないか。」と考えるようになったという。今のやりがいある仕事をつづけながら、自分の時間を削ってでもできる社会貢献とは何か、そう悩んだとき、もともと大好きだったファッションで社会貢献を考えれば、24時間悩み続けても苦にならないだろうと考えた。社会に貢献しようという思いが先で、ツールとしてファッションを選択したのだ。「自分に関わった人すべてに幸せになってほしい。」藤原さんはそう考えている。

復興の先へ

南三陸町との出会いは、1sinの帽子づくりをお願いしたのがきっかけだ。震災後、藤原さんは現地に足を運び、何もかもなくなってしまった空き地のようになった南三陸町を見てきた。
藤原さんはかねてから南三陸町の産業が衰退しつつあると感じていた。この先、ボランティアなど、多くの人たちの尽力によってまちが復興したとしても、過疎化が進んでおり、5年、10年先には成り立たなくなってしまう、と。そこで藤原さんは、地元企業を立て直し、雇用を生むことで、安定した生活基盤を築いていく必要があると考えた。
こうして南三陸町の帽子工場の人たちと、新ブランド「GRASSROOTS」を立ち上げることにした。工場は、津波の被害こそ免れたものの利益が40%にまで落ち込んでしまった。その工場で、素晴らしい技術を活かし、自ら商品を企画、広報していこうと考えた。
現在、製造している蝶ネクタイに刺しゅうを施す仕事を「まちの母ちゃんたち」に頼んでいる。その中には家を流され仕事をなくしてしまった人や介護で外に出て働けない人たちがいる。あるおばあさんは、刺しゅうの仕事をしていて「はじめて震災のことをわすれられたよ」と言ってくれた。これは藤原さんにとって予想外な言葉だった。雇用を生み出すことが彼らの生きがいにもつながるのだと気づいた。とてもうれしかった。

次世代につながるものを

藤原さんの関心はこれだけにとどまらない。社会貢献を目的とした法人を設立する際に、営利/非営利だけでない第三の選択肢をつくることにも関心がある。
それは自身の経験に基づいている。MOONSHOTを法人化する際、営利、非営利の2つの選択肢しかなかった。あくまでもファッションブランドとして打ち出したい藤原さんは、株式会社として立ち上げることを選んだが、株式会社という法人形態で社会貢献をめざす事業を、他の営利企業と同じ土壌で展開するには不利であるという問題にぶつかった。
藤原さんは今、ベネフィットカンパニーのような、ビジネスと社会貢献を両立しても不利にならないような仕組みづくりに関心がある。法律づくりはそのひとつだ。企業経営を安定的なものにし、納税していくことも社会貢献だと考えているが、同じような志を持つ次世代の人々の選択の幅を広げていくことにも関心がある。藤原さんは「行動することで議論を喚起していくことができれば」と考えている。
企業や地域の再建、法律づくりをと考えるのも、すべて「自分にかかわった人、かかわるであろう人たちにも幸せになってほしい」と願っているからだという。藤原さんの根底には、未来の人々の幸せまで考えられる優しさがある。

編集後記

「最後に若者にメッセージを!」とお願いすると、悩みながらも「責任をもつこと」「後悔すること」が大切だと藤原さんは答えてくれた。後悔してこなかった人はつまらない。物事に真剣に取り組みながらも、たくさん後悔して、たくさん興味を持って、いろいろなことに挑戦する。藤原さんの基盤は、現在も働いている法律事務所での10年間の日々で築かれていった。大いに悩み、回り道をしながら、私たちも自分なりの答えを探していこうと思う。

fujiwara03
(インタビュー:石井彩夏、鈴木春香、藤田紘熙、三浦由子、宮本信世)

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